創業100周年を迎えた上田市中央1・松尾町商店街の「若林陶器」本店は、新春企画『新器百年、迎春百年。』を1月末まで開催中だ。「美を生活の中に。」をテーマに、普段使いの器から〟ハレの日〝の器まで、そして名品と多彩な内容で客を楽しませる。
松・竹・梅・椿・百合とコーナーを設け、1階から3階まで趣を変えて生活を彩る器・インテリアなどを展示販売する。『松』では、干支『丑』の置物や新年の食卓を彩る寿ぎの器、そして「おひなさま」など季節のしつらい展を展開する。3階の無為美庵は『竹』とし、「備前焼」「萩焼」の日常の器・共演展(17日まで)を開催。ずらりと並んだ焼物は圧巻だ。
『梅』『椿』のコーナーは、季節を彩る2つの花を題材とした器やのれん、タペストリー、小物などを紹介。香川県の四国彫工房の一木手彫りによる三段重弁当『椿』など、見応えのある内容となっている。『百合』では第1回「100周年感謝市」とし、サービス券倍額進呈などの特典を用意している。
若林陶器は大正10年(1921)に、若林栄一郎さんが創業。3代目の若林実現社長は「人々の生活様式が変わり、まちの姿も変わったが、『必要』として下さるお客様がいる。『上田駅前通りには陶器店がある』と、遠方から来て下さる人もいる。だからやらせていただく」と言い、「感謝百年、新器一転。次代をみつめて前へ進んでまいります」と語る。これまでも「名品」を紹介する、様々な企画展を開催してきた同店。「コロナ禍ではあるが今年は100周年とし、企画展を継続していく予定だ」という。



