上田市立美術館で「シンビズム4」開催中 信州ゆかり4作家の作品を展示 3月14日まで

信州民報

上田市立美術館(サントミューゼ)で現在、信州ゆかりのアーティストの創作活動を伝える展覧会『シンビズム4‐信州ミュージアム・ネットワークが選んだ作家たち』が開催中だ。4回目の今回は上田会場(3月14日まで)と安曇野会場(8月14日~9月12日)で行う。

県内の学芸員らが、県ゆかりの現代美術史における重要作家を紹介するもの。2016年に設置された、県芸術監督団事業の一環で実施する。シンビズムは「信州の美術の主義」を表し、「新しい美術・真の美術・親しい美術」の意味が込められている。

初日の13日にはオープニングイベントを行い、県芸術監督団・総合プロデューサーの津村卓さんが「事業は着実に進んでいる。しかしコロナ禍で開催できるかと心配した。こうしてオープニングを迎えることができ、関係者やアーティストに感謝します」とあいさつ。

上田市立美術館の清水充久館長は「3回目に続き会場となり光栄に思う。事前講座や屋外展示と、新たなチャレンジもあります」と伝え、シンビズム顧問・松本透さん(県文化振興事業団理事、信濃美術館長)は「有志の学芸員・職員が総力を挙げて継続的に現代美術展を行うのは、他に例をみない。また図録を刊行している」と述べ、今展の魅力を伝えた。

上田会場では小山利枝子(絵画、長野市出身)、母袋俊也(絵画、上田市出身)、辰野登恵子(絵画、岡谷市出身)、戸谷茂雄(彫刻、小川村出身)の4作家を紹介。初日には小山さんと母袋さん、辰野さんの姉・平出利恵子さんと姪の平出加菜子さんが来場し、作家・学芸員によるギャラリートークを行った。

小山さんは「花をモチーフとすること」について話し、母袋さんは郷里の山を描いた『TA・TARO』と太郎山を望む屋外広場に設置した『ヤコブの梯子』、窓に施した『膜窓・TARO』 などの作品と「絵画の位置」について語る。さらに各作家について、担当学芸員がその魅力を解説した。

なお会期中は作家によるワークショップやトークイベント、高校生以上‐U30対象鑑賞ツアーなどの開催を予定している。開館時間は午前9時~午後5時。火曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料500円(ただし高校生以下無料)。

▲作品について作家・小山さんが語る
▲太郎山を描いた作品、『ヤコブの梯子』の前で語る作家・母袋さん

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