東御市立北御牧中学校3年生32人はこのほど、校外学習で市内・芸術むら公園の明神池でカヌー体験などをした。新型コロナで県外修学旅行が実施できないことから、その代わりの一つとして行ったものだ。
担任の加藤恵実教諭は「8月には県内で宿泊学習を行うが、それに加え学校から徒歩で行ける芸術むら公園で野外学習をと考えた」とする。総合型地域スポーツクラブSany TOMIが実施主体となり、カヌー体験活動を進める(公財)身体教育医学研究所とともにスポーツ体験と水の安全学習を行った。
テントの下では、グループごとに「水の安全」について紙芝居を用いて学習し、生徒はライフジャケットの使い方や効果を学んだ。カヌーとスタンドアップパドルボード(SUP)の体験では、ライフジャケットを身に着けて明神池へ。
講師の指導のもと、カヌーには1人か2人で、SUPには1人で乗りパドルを漕いで水上を移動。操作にはすぐに慣れ、池の中をゆったりと進んで自然体験を楽しんだ。参加した生徒は、みな「楽しい」と目を輝かせる。「腕や足は疲れたけど、おもしろい」と、初体験を楽しんでいた。
またこの日は、ベルト状ラインの上でバランスを楽しむスポーツ「スラックライン」も体験。木陰にラインを張り、高さ20~30㌢ほどの「ライン上を歩く」「静止する」ことにチャレンジした。
Sany TOMI(市文化スポーツ課スポーツ係特任支援員)の上薗美千代さんは「コロナ禍で子どもたちの活動が制限されるなか、市内の資源を活用して活動を支える初めての試み」とし、「明神池は通常は進入禁止。管理者の八重原土地改良区の特別許可を得て実施している」と話す。
この日は同改良区・岩下伍郎理事長も中学生の活動を見守り、「楽しく、安全に活動できている」と目を細めた。なお身体教育医学研究所は、P&G財団が進める休眠預金を活用した体験格差解消事業の実行団体として、昨年度から水辺の体験活動(カヌー・SUPなど)を明神池で行っている。