注目の県オリジナル品種「シナノリップ」を、多くの人に知ってもらおう―。21上小農業活性化協議会(事務局=県上田地域振興局・上田農業農村支援センター)は22日、県の新しい早生品種りんごのPRを上田市住吉のうえだ食彩館ゆとりの里・農産物直売所で行った。
シナノリップは果汁が多く、みずみずしい夏りんごで「つがる」より早い8月中下旬が収穫・販売期だ。長野県果樹試験場が「千秋」に「シナノレッド」を交配して育成し、2018年8月に初出荷した。名称には「高温でも、きれいに赤く色づくりんご」という意味が込められている。
果実の大きさは300㌘程度で、果皮は黄色地に全体的に紫紅色が色づき、糖度14~15㌫程度、酸味0.4㌫程度で、甘味酸味のバランスが良く食感は歯切れが良い。
同活性化協議会はこの日、直売所前で「シナノリップ」1個を来店客に提供し、併せてチラシを配布して特長をPR。新型コロナ対策として試食は行わず、りんご1個とチラシ、アンケート用のハガキを入れた袋を持ち帰ってもらう形式で行い、配布所横では販売もした。
受け取った客は「シナノリップを初めて知った。お盆にりんごを供えるが、シナノリップは赤くて小ぶりで、お供えにちょうど良い。来年は活用する」「お盆前に売っていたので購入して食べた。いかにも『夏りんご』という感じ。色がきれい」などと話し、購入する人も多かった。
JAによると「初出荷から3年目となり、上田地域での栽培量は増えている」とのこと。同活性化協議会は「りんごシーズンの最初に収穫される新品種を、ぜひ味わってほしい。まさに今が旬。直売所でご購入ください」と伝えた。
なお21上小農業活性化協議会は上田市、東御市、長和町、青木村の4市町村に信州うえだ農業協同組合、佐久浅間農業協同組合、関東農政局長野拠点、県農業協同組合中央会総合企画本部、上田農業農村支援センターなどで構成する。

