令和元年度「2級建築士」資格試験に、上田市の上田情報ビジネス専門学校・建築学科インテリア住環境コースの卒業生5人が合格した。同校の過去5年間の合格者は2人で今回、多くの合格者が出たことに同科教員はじめ、学校関係者は喜んでいる。
同・国家資格取得には、1次試験(筆記試験)と2次試験(設計製図試験)の両方に合格する必要があり、合格率は例年23㌫程度と難易度が高い。昨年12月5日に今年度の合格発表があり、合格率は1次試験が42・0㌫、2次試験は46・3㌫で、総合(最終)22・2㌫。全国の合格者は5037人で、県内は61人だった。
同学校の甘利賢一担当教員は、「今年は特に合格率が低く、その中で5人も合格したことは快挙。当校の建築学科が始まって以来、20年間で初めてのこと」と話す。なお同校・同科卒業生は計181人で、2級建築士合格者は今回を含めて22人となった。
なお同校は、卒業年次に2級建築士合格者に奨学金を授与しており、12月27日には奨学金授与式を実施。2019年卒業の西澤崇人さん(21)と和田佳菜恵さん(21)へ、比田井美恵校長が合格通知書を読み上げて奨学金3万円を贈った。
比田井校長は「社会人となって仕事をしながら勉強し、合格したことは大変立派」と讃えて、「今後、資格を生かしていくために必要なことは豊かな人間性」と激励した。現在、西澤さんは塩尻市、和田さんは神奈川県で共にハウスメーカーに勤務している。
西澤さんは「会社の先輩の勧めもあり、『1年目に絶対受かりたい』と努力した。今後は設計の仕事に関われるよう、一生懸命働きたい」と述べ、「上ジョビで身に付けた『あいさつ』を、多くの人に褒められる。先生方に感謝しています」と話した。
和田さんは「同期の社員と励まし合い、学校で学んだことや経験を生かして勉強を頑張った」とし、「お客様の夢のマイホームを実現できる建築士になれるよう、努力していきます」と、周囲の協力への感謝とともに抱負を語った。
担任だった甘利先生は「2人は芯が強く、コツコツ努力した。合格は建築士を目指す同期の仲間、後輩の励みとなる」と、笑顔で話した。
[信州民報:2020年1月7日(火)]
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