上田市の土屋陽一市長は29日、新型コロナウイルス感染症患者の入院を受け入れている、市内の信州上田医療センター・藤森実院長らと市庁舎で懇談。医療従事者らに慰労金を贈ると伝えた。
同センターは感染症指定医療機関として今年2月、横浜港に入港したクルーズ船・ダイアモンドプリンセス号での新型コロナウイルス感染症発生の折から、感染者の受け入れを開始。これまでに計11人を受け入れ、治療にあたっている。
慰労金は市独自の事業で、同センターでコロナ患者の診療に直接当たった医師9人に各20万円、看護師や放射線技師らその他従事者75人に各10万円。さらに市は、発熱患者の診察を受け入れている市内医療機関にも、協力金として一律30万円を贈る。
土屋市長は「感染のリスクを抱えながら、使命感を持っての毎日に感謝する。モチベーション持続の一助になれば」と支援を伝えると、藤森院長(61)は支援に感謝し、「いまが第2波。まだまだ先が見えない長い戦いになる」と強調。病床数を、これまでの8床から18床に増床することを伝えるなどして懇談した。
藤森院長は専用病床の確保方法、病床数増加に伴う看護師確保の難しさ、病院の収入減などを伝えながら、「コロナ感染者より人数の多いがん患者を見なくてはいけないのに、それが出来なくなることを危惧している。院内感染だけは防がなければ」などと話し、一層の支援を要請した。
市は医療・介護福祉など、コロナ下で働くすべての人々への感謝と敬意の心を込めて8月7、8の両日・午後7時30分~9時ごろまで市役所本庁舎、サントミューゼなどを青い光りで染める「BlueDaysライトアップ」を実施する。