新型コロナウイルス感染拡大防止のため、美術館など一部を除いて臨時休館が続いていた、上田市のサントミューゼが1日に開館。7月の毎週金曜夜にミニコンサートを開催するとして3日、第1回目が上田市出身のヴァイオリニスト・中澤きみ子さんにより行われた。
このコンサートはサントミューゼ再開を市民らに告知するとともに、医療や介護の現場で感染リスクと向き合いながら働く人々への感謝の気持ちを表すために企画されたもの。「サントミューゼ・フライデーナイト・コンサーツ・イン・ブルー」と銘打たれた、コンサートのステージの周囲はブルーのライトが輝く。
サントミューゼの西田不折館長は「オープニングを地元の人の音楽で始めようと企画した。映像配信するので、自宅でいい音楽に触れて心を癒してもらえれば、館の使命も果たせる」とし、「今年は桜も花火もなく、夜の光の映像がない。ブルーライトでにぎやかになるきっかけになり、まちの中が明るくなればいい」と話す。
中澤さんは、18世紀初頭に作られたストラディヴァリの黄金期を代表する逸品「ダ・ヴィンチ」を手に、村上藍さん(上田市出身)のピアノでエルガー『愛のあいさつ』やサラサーテ『ツィゴイネルワイゼン』など5曲を演奏。300年前の時を経た名器の音が、ロビーに響いた。
次回10日(金)は、安達寛子さん(ソプラノ)と小林真美さん(ピアノ)のデュオ・コンサートを予定。感染防止の観点からコンサートは無観客で行われ、上田ケーブルビジョン(UCV)が同社のホームページに生配信し、1週間遅れの金曜夜に番組内で放送する。
24日、31日の出演希望は17日(金)まで募集中だ。問い合わせは0268-27-2000(サントミューゼ)へ。