「新型コロナの影響を受けたまち・店」地元の人々の新たなコミュニケーションを創出しよう―と、上田市柳町の有志は3日、交流企画『柳町朝カフェ』(午前9時~12時)を試験的に実施した。
岡崎酒造の駐車場をメイン会場とし、交流スペースを設置。上田城下町「柳町」店舗の美味しい食べ物や飲み物を味わい、ゆったりと朝の時間を楽しむ機会を提供した。
同企画・実行委員会代表を務める岡崎謙一さん(岡崎酒造)は「新型コロナによりイベントを行えず、人を集めることができない。きれいで風情ある柳町の町並みを見て、歩いて、楽しんでいただきたいのだが…」とし、「まずは朝の時間を使って、柳町の風景の中でゆったり過ごす機会を地元の人を中心に提供しようと企画した」と話す。
この日は、朝から営業する『ルヴァン』が特別メニュー(パン、ごまみそペースト&季節のジャム、ドリンク)を提供。福祉事業所『リベルテ』も「エスニック豚汁」を提供し、朝食を楽しむ人の姿が見られた。
首都圏から来た観光客は「ルヴァンのパンを求めて来たら偶然、素敵な企画に出会えた。清々しい屋外で町並みを見ながら食事ができる。素敵なまちなので多くの人が知って、訪れるようになるといい」と話した。
その後、各店舗の営業が始まるとスイーツなどを買い求めて、秋を感じながらゆったりと過ごす人々。岡崎さんは「日曜の朝は柳町でゆったりと―となるよう、定期的開催を目指したい」とする。
この日は、柳町における観光まちづくりを研究する、長野大学環境ツーリズム学部・熊谷圭介教授ゼミ生が会場設置などを手伝い、自ら『朝カフェ』を体験。「客」の視点から感想を伝え、実行委員会は「今後に生かしたい」とした。
また柳町自治会は「コロナ禍、イベントの中止に伴って使えていない予算を地元商店の元気につなげたい」と、柳町の店舗のみで使える券『柳町元気クーポン』を自治会員に配布している。岡崎さんは「このクーポン券を使う機会にもなれば良い」とした。