上小漁業協同組合(北條作美組合長)は4日、小学生によるウグイ(ハヤ)の体験放流を同漁協管内河川で行った。
同漁協では毎年、この時期に組合員ウグイの放流をしている。同組合関係者によると「昔、ウグイはたくさんいた」といい、当時は各所でつけばを行い、卵をとって漁協でふ化・放流していたが漁をする人がいなくなり、卵が集まらなくなった。
外来魚などの影響もあり「自然産卵に任せているとなかなか増えない」といい、減少してきたウグイを増やそうと放流を続けている。また地元小学生に川に親しんでもらい、その大切さを再認識し、河川環境や魚の生態に興味を持ってもらうことなどを目的に、小学生による体験放流も実施している。
この日は管内河川で計約60㌔㌘を放流し、市内東築地の産川・緑橋上流で行った体験放流では県水産試験場佐久支場が育てた20㌔㌘を市立川辺小学校4、5、6年生約80人が体験放流した。
同組合員ら5人の指導を受けた子どもらは、自身の親指ほどの大きさの小さな稚魚がたくさん入ったバケツを手に、川に入ると元気に飛び跳ねる稚魚を次々に川に放していく。「小さくてかわいい」と観察する児童もおり、泳ぎ去るウグイに「がんばって」「バイバイまたね」「行ってらっしゃい」など、思い思いに声をかけながら見送っていた。