【東御市】祢津小児童が「祢津せんべい焼き体験」ふるさとの良さを知ってもらおうと企画祢津地域づくりの会

信州民報

「1、2、3…」と、緊張した面持ちで表・裏35秒ずつ焼き時間を数え、煎餅を焼く東御市立祢津小学校2年生児童。10日、同小家庭科室で「祢津せんべい焼き体験」学習をし、ふるさと・祢津の良さを確認し合った。

祢津出身の水彩画家・丸山晩霞が描いた祢津の名所10景をモチーフにした煎餅は、昭和前期まで販売されて好評だったという。地元・祢津地域づくりの会(別府英宣会長、役員14人)は数年前から鋳型を使い、煎餅の復刻に取り組んできた。


祢津小では2年生が、ふるさと学習として10月から祢津せんべいの風景を巡る学習を実施。10月と11月で計3日間をかけ、図柄にある祢津の名所を歩いて回った。今回の「せんべい焼き体験」は学習のまとめで、ふるさと祢津の良さを知ってもらおうと企画したもの。


この日は小麦粉、卵黄、砂糖、重曹を水で溶いたものを薄く油を引いた鋳物の金型に入れて焼き上げた。児童(34人)は焼きあがった煎餅と図案の絵を見比べ、満足そうに笑顔で「楽しい」と語る。


祢津名勝十二景は、大正末期に祢津を広く紹介できる名物をつくろうと丸山晩霞が選定。図案化し、湊屋菓子店から昭和元年に発売されたのが祢津煎餅だ。「湯の丸山スキー」「長命寺前の垂桜」「御姫苑の紅葉」などがあり、描かれた図案には名所の季節とその風情が端的に表現され、丸山晩霞の自然への愛情と郷里へのまなざしが感じられる。

▲焼き上げた「祢津せんべい」を手に笑顔の児童
▲焼き時間を数えながら「祢津せんべい」を焼く祢津小2年生

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