40年にわたり上田市諏訪形地区の防火活動に尽力してきた「諏訪形女性防火クラブ」は12日、解散式を諏訪形公民館で行った。同クラブは昭和57年に諏訪形婦人消防隊として発足。その後、昭和59年に諏訪形婦人防火クラブ、平成4年に現名称へ改称した。
平成4年には横浜市で開催された第8回全国婦人消防ポンプ操法大会に出場し、敢闘賞を受賞。平成23年の出初式では同クラブ隊長が防火宣言を行った。火災のメカニズムを学び、消火器や住宅用火災警報器の普及啓発、火災予防広報チラシの配布など地域の防火活動に取り組み、出初式や各種消防訓練などへ参加し、地道な活動を続けてきた。
この日は現隊員8人が揃いのジャンパーで式典に出席し、「明るく・楽しく・元気を合言葉に実施します」と伝え、「エイ! エイ! オー!」と拳を突き上げて開会。経過を報告し、小池綺奈隊長が「女性防火クラブのあり方について協議し、このほどクラブを発展的に解散して災害時避難所運営の後方支援など、地域防災を担う一員として積極的に協力していくことにした」とあいさつ。
そして「私たちは防火活動の必要性を学び、尊い命と財産を守るために活動に参加してきた。しかし隊員全員が職を持ち子育てもして、日常的な活動が制限されるに至った」とし、「今後は城下地区防災計画に基づき、新たに災害に強いまちづくりに向けて協力することをお誓いし、発展的な解散を宣言します」と、解散宣言をした。
歴代39人の隊長のうち2人が思い出を語り、初代隊長の甲田節子さんは「隊員40人、1年任期、50歳定年制で発足した。手探りに防火について考え、活動を始めた」と発表。また平成4年の全国大会出場時の隊長・柴崎梢さんは、大会出場隊員4人と共に「消防署の指導のもと練習を重ね、大会当日は多くの応援団に支えられ素晴らしい経験をした。楽しい思い出」と語る。また平成23年出初式で宣言を行った、田中さつきさんはメッセージを寄せた。
この日は市総務部長、市消防部政策幹、市消防団第6分団長、諏訪形自治会長、クラブ発足に関わった自治会員らが来賓として参列。長年の地域貢献を称えて労をねぎらい、感謝の意を示した。