上田市聴覚障害者協会が市社協へ寄付作成した手話ハンドブック100部渡す

信州民報

上田市聴覚障害者協会(神代拓也代表)は、作成・発行した「手話ハンドブック」100部をこのほど、市社会福祉協議会(宮之上孝司会長)に寄付した。


同協会は上田市を拠点とした団体で、昭和26年3月に設立して昨年70周年を迎えた。聴覚障がい者の生活と権利のための活動、聴覚障がい者の福祉向上や文化向上のための活動をしている。


手話ハンドブックは、同協会が今年2月下旬に開催を予定していた「耳の日記念講演会」が中止となったことや、うえだ手話言語・情報コミュニケーション条例(通称)が施行されたことなどから、市民に聴覚障がい者や手話について理解してもらおうと作成したもの。「手話を学んで楽しく話そう」と、聞こえない人についてのQ&Aや手話のあいさつ、日常のコミュニケーションで使える単語などをイラスト付きで分かりやすく掲載している。


神代代表は、手話ハンドブックについて「大人から子どもまで分かりやすく、手話に対して理解いただけるようなものができた。市民のみな様に役立てていただければ」とし、宮之上会長に手渡した。


また「聞こえないという障がいは目に見えないので、周囲から気付いてもらい難い。特に防災では、聴覚障がい者への配慮・対応がまだまだ遅れていると認識している」と、現状を伝える。


寄付を受けた宮之上会長は感謝を伝え、「同条例をスタートラインにして、より手話が生活に密着するよう社協の立場で推進していきたい」とし、「災害時には社協が災害救援ボランティアセンターを立ち上げているが、弱い立場の皆さんに十分に配慮されるような仕組みづくりをしていきたい」と話した。


なお寄付を受けた手話ハンドブックは多くの市民が手に取れるよう、同社協の地区センターにも設置するという。

▲手話ハンドブックを寄付する神代代表(写真左)と宮之上会長

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