上田千曲高校(上田市中之条)生活福祉科の科目「地域福祉研究」を学ぶ3年生10人は22日、福祉の仕事体験プロブラム『ふくしニア』の出前授業を、市立南小学校4年2組(28人)を対象に行った。
ふくしニアは、県社協と同校生活福祉科が協力し、子どもたちに〟豊かで楽しい〝福祉の仕事体験を提供するもの。「福祉に明るい未来を運び込む、イメージアッププロジェクト」とする。
この日に向けて生徒は、内容を充実させようと一生懸命企画。
「新型コロナで、実習は1年の時に高齢者福祉施設に行っただけ。他の分野の実習ができなかったが色々調べ、勉強し、プログラムを組み立てた」と言い、「出前授業の実施を楽しみにしていた」と目を輝かせた。
用意したのは『かいごのおしごと』『かんごのおしごと』『ほいくのおしごと』『リハビリのおしごと』の4つ。児童が4グループに分かれて順番に、全ての仕事を体験できるようにスケジュールを組んだ。
それぞれ担当のブースで、用意した視覚教材などを使って仕事について説明した後、介護では「車いす体験および車いすを押す体験」、看護では「パルスオキシメーター・血圧計の体験」を。また保育では人形を使い「抱っこ・おむつ替え・ミルクの体験」、リハビリでは視覚障がいの体験・支援体験としてアイマスクをし、白杖を使って点字ブロック上を歩き、付き添う体験をした。
一つの仕事体験を終えると『ケア』というお給料と手作りの財布を児童一人ひとりに渡し、最後に『ケア』を使って買い物ができるというお楽しみ企画も実施。「学校で使えるように」と用意した消しゴムなど、文具を商品とした。
児童は全ての体験を楽しそうに生き生きと行い、高校生とも笑顔で会話するなど交流。担任教諭は「二分の一成人式(10歳)に合わせて、仕事について考えた。その時に『福祉は幸せにつながるお仕事』と学んだが、今日の体験で理解が進み、身近に感じると思う。高校生に感謝」と話した。

