【上田市】地域通貨「もん」テーマに研究丸子修学館高生徒が授業を公開商業活性化の一つのツールに…

信州民報

上田市が実証実験を続ける、まちのコイン(地域通貨)「もん」。市とパートナーシップ協定を締結する、中丸子の丸子修学館高校商業科では今年度、3年生18人が「もん」をテーマに、地域の商業活性化と学校祭での活用を研究している。28日には同校で、市との連携授業の様子を公開した。


まちのコインは、地域の「人と人」「人と店」の繋がりを生み出すコミュニティ通貨。地域との繋がりを増やすと「もん」がもらえ、「もん」は市内の参加店舗・団体(スポット)で使うことができる。「円」などと同じような地域独特の単位だが、お金に換金することはできない。


これまで、「地域通貨」や「もん」などのノウハウについて学習してきた生徒ら。この日の授業では店役の班が、「ジャンケンに勝ったら」とか「100もんで店主の最高の笑顔をプレゼント」などと、「もん」をやり取りする内容を決めたチケットを考え、客役が店を訪問してチケットに合わせた行為をし、スマホを介して「もん」をやり取り。


学習の成果発表では、中間まとめとして生徒らは「最初は戸惑ったが、『もん』は使いやすい」「新しい店、行ったことのない店に行くようになった」「店の人とコミュニケーションが深まった」「『もん』を広げることで地域活性化が進むと思う」「チケットを発行している店がまだ少ない」など、意見を述べる。


地域の「人・お店(スポット)・地域」をつなげ、新たなコミュニティを生み出す「もん」。担当の中野篤男教諭は「値段だけではなく、顔の見える商売につながる、商業活性化のための一つのツール」とし、「スポットを拡大し、まだチケットのないスポットにチケットの提案をしてほしい」と伝えた。


取材に、女子生徒は「楽しいし使いたいけど、スポットが地域にまだ少ないからこれから増やしていく」と目を輝かせ、中野教諭は「子どもらはスマホやアプリを使うのはお手の物。それを使って地域活性化につながるといい」と話した。


地域通貨「もん」は本年2月1日に実証実験がスタート、4月1日にはインターネット通販サイト「もんマーケット」もオープン。6月28日現在、市のユーザー数1705人、スポット数96カ所、スマホやタブレット端末にアプリ「まちのコイン」をダウンロードして利用する。

▲スマホを介して「もん」をやりとり
 


 

関連記事一覧

特集記事

TOP