日々の暮らしの中の「何気ない自由」や「権利」を、障がいのある人とともに尊重していける地域社会づくりを目指して―。
福祉事業や文化事業に取り組む、上田市のNPO法人リベルテ(武捨和貴理事長)は3つあるアトリエの一つ「roji」(上田市中央西)の庭を『路地の開き』と名付け、公園へ再生(リクリエイション)する取り組みを展開中だ。
まちなか・住宅街の路地を歩み進めるとrojiの庭が現れ、放射線状に並べられたタイルの中央には古い甕(かめ)がある。「誰もが訪れ、滞在することができる公共の場」としたいと、リベルテに通う利用者とスタッフ、地域住民、ガーデナー、アーティストが加わり、公園づくりを実施。
このほど「集う人によって土が耕され、石が拾われ、田畑の端に積み上げられたコンクリート平板を再利用し、タイルが並べられた」と話す。
現在、『路地の開き』の庭(公園)を公開し、取り組み過程で生まれた作品紹介の展示会『路地の開き』を開催中だ。小さな公園を見て・感じてもらうとともに、建物内に利用者が制作した作品を展示。リベルテの創作活動を紹介し、利用者の感性で表現した立体作品などが並ぶ。
木材で、紙で、布で、絵で、色で表現した作品は楽しく、温かく、一生懸命取り組んだ姿が伝わる素敵なものばかりで見る人の心を明るく照らす。
またアーティストの石坂杏子さんが、『路地の開き』からインスピレーションを得て制作した作品『開きのひらき』を映像化。展示室壁面に映し出して紹介しており、この映像作品はユーチューブでも視聴可能だ。
NPO法人リベルテ・武捨理事長は「地域の人が気晴らしにちょっと立ち寄れる、そんな公園にしたい」とし、「これからベンチを作ったり、植栽したり、整備を進める。そしてお茶会のようなイベントを開催したいと思う」と話す。
rojiでの展示会は27日(日)まで、時間は午前11時~午後4時。
なお次の2カ所でも作品を展示する。「犀の角」(市内中央2)は23日(水)~25日(金)、時間は自習室が午後1時~午後4時、カフェが午後4時~9時半。「Valuebooks Lab」(市内中央2)は25日(金)~27日(日)、時間は正午~午後6時。


