上田市のサントミューゼ(西田不折館長)は3日、来年度に初めて開く「第1回新進演奏家リサイタル」出演者の第2次選考会を小ホールで開催した。
同館は平成26年10月の開館以来、「育成」を基本理念に掲げ、ホールだけでなく地域の身近な場所で事業を展開。開館7年目を迎える今回新たに、地域の新進演奏家に日ごろの研さん成果を発表する場を提供し、今後の活動のステップにしてもらおうと企画した。
ジャンルはクラシック音楽で、応募資格は中学1年生以上29歳以下、東信地域にゆかりのある人。音源による第1次審査選考には、中学1年から社会人まで22人(管楽器10人、打楽器3人、ピアノ8人、弦楽器1人)が応募。高校3年以上の14人(管楽器7人、打楽器3人、ピアノ4人)が通過し、この日に臨んだ。
開会にあたり、西田館長は企画の目的を話し「この催しを次なる飛躍のステップ、発射台にしてくれるよう」とあいさつ。持ち時間15分の演奏の中で各人が日ごろの研さん成果を披露し、夕方に結果が発表された。第2次選考会は一般公開され、来場者の投票により聴衆賞が選ばれた。受賞者は次の皆さん(敬称略)。▽最優秀者=宮入柚子(ピアノ、ベルギー王立音楽院2年、27、坂城町)。▽優秀者=小林純菜(サックス、昭和音大4年、21、東御市)、小林公哉(打楽器、芸大4年、22、上田市真田町)。▽聴衆賞=宮入柚子。なお最優秀者はソロリサイタル、優秀者と特別賞、聴衆賞は合同リサイタルを開く。日程は未定。
審査員は上原ひろ子氏(ピアニスト)、奥村晃氏(新日フィルトロンボーン奏者)、小山弦太郎氏(サックス奏者)、多田聡子氏(ピアニスト)、中澤きみ子氏(ヴァイオリニスト)、彌勒忠史氏(声楽家)。講評ではそれぞれが各人の演奏を称え、演奏家として心掛けてほしいことなどを伝えた。
最優秀者の宮入さんは、取材に「生まれ育った地で、こんな素晴らしい賞をもらえて有り難い。もう一度聞きたいと思ってもらえるように演奏を頑張りたい」と話した。