上田市立武石小学校5年生(27人)は14日、学校東側の学校田で「稲刈り」を実施。黄金色に実りこうべを垂れたコシヒカリを、鎌を使い刈り取った。
今年度、同校の稲作を指導するJA信州うえだ青年部・全青協会長の柿嶌洋一さん(武石)らの話を聞いてから、作業を開始。柿嶌さんは「みんなが作りたいと言っていた、大きくて美味しいお米ができた」とし、先に刈り取った稲の束を渡し、「重いだろう」と伝える。「頭が重くて田で寝ている稲をしっかり刈り取ろう。お手伝いに来てくれた保護者の皆さんが束ねてくれる」とし、「今日はJAの7人も来てくれて、はぜかけをしてくれるから束を運んでね」と作業内容を伝えた。
前日の雨の影響で少し刈りにくい状態だったが、児童らはすぐに慣れてどんどん稲を刈っていく。『お米師匠』と呼ぶ柿嶌さんに刈り取った稲を見せに行く児童もおり、元気に楽しく和気あいあいと作業が進んだ。
担任の山寺早苗教諭は「稲作経験のある子もない子も、みな意欲的に取り組んでいる」と話す。稲が刈られた田んぼには「イモリがいたよ」など、発見が色々。「この白いのはお米?」と、JA関係者に聞く子もいて「それは藻だ」と教わる場面も。
山寺教諭は「新型コロナで昨年は収穫祭ができなかったが、今年は実施して皆で味わいたい」と話し、児童らは「そのまま味わいたい」「カレーにして食べたい」と目を輝かせた。また児童らで名付けた『武光(タケヒカリ)』とし、地域に提供する予定だという。
食農教育の一環で、水稲栽培に関わった柿嶌さんは「食物と農業に興味をもち、JAを身近に感じてもらえれば嬉しい」と話した。なおこの日は13㌃ある田んぼの一部を児童が稲刈りし、残りは後日JA関係者らがコンバインで収穫する。


