【上田市】 常田毘沙門堂で伝統「学業成就祈願祭」 コロナ禍 祭事委員会が運営法を工夫!

信州民報

「学問の守り神」と崇められる上田市常田の常田毘沙門堂で7日、伝統行事「学業成就祈願祭」が行われた。

常田毘沙門堂は禅宗の学問修行に励み、中国語やオランダ語も学んだ名僧・活門禅師(1775~1845)が「多聞庵」という寺子屋を開いた場所で、指導した門弟の中には佐久間象山、赤松小三郎、高井鴻山らもおり、境内には「活門禅師追福之碑」や「佐久間象山先生勉学之地」との碑、「活門桜」がある。

学業成就祈願祭は、市内の上常田、中常田、下常田、北常田の4自治会有志でつくる祭事委員会(関口誠委員長)が行っており、今年は新型コロナウイルス感染防止対策をとって、お堂内が密にならないよう運営法を工夫。新たに準備した「学業成就祈願」の用紙を役員がお供えした後、参拝者に渡した。

また「合格」を示す、5つの団子が入った「智恵のだんご」は例年通り配布。昨年から配布を始めた「金の鉛筆」に、今年はノートと「合格祈願」のシールも付けて配布した。またお札、お守り、絵馬を頒布し、高校や大学受験などを控えた子どもとその家族らは、絵馬に「志望校に受かりますように」などと書いて奉納していた。

▲「学問の守り神」と崇められる「常田毘沙門堂」
▲合格を願って絵馬を奉納した


関口委員長親子が写真誌制作
A5版『毘沙門堂の四季』頒布

この日は、関口誠委員長と息子の光一さんが作成した、写真誌『毘沙門堂の四季』を頒布している。同写真誌は二人が10年ほど前から撮影した、四季折々の「毘沙門堂」の姿をA5版・70頁に収めたもの。写真の中には境内を整備し、行事を盛り上げる地域住民の姿もあり、「こよなく愛する人々に支えられ」との副題が付く。

昭和44年(1969)に市指定史跡となってから50年が経ったことから作成し、昨年夏に100部を刊行した。昨年の秋季例祭で頒布しようとしたが、新型コロナで中止になったことから今回、お披露目して頒布したもの。写真誌『毘沙門堂の四季』の問い合わせは、関口誠さん℡090‐3332‐1810へ。

▲写真誌『毘沙門堂の四季』

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