【人と猫が共生できる地域社会を! 】上田保健所が「猫の飼い方教室」

信州民報

 県上田保健所と県動物愛護会上小支部はこのほど、「猫の飼い方教室」を上田市の県上田合庁南棟で開催した。猫によるトラブルを減らし、人と猫が共生できる地域社会を築くことが目的。この日は、飼い主や地域猫に関する活動に関心ある人を対象に実施した。


上田保健所食品・生活衛生課の西村孝課長(県動物愛護会上小支部参与)は、「猫は人を癒し、生活を潤してくれる。一方で猫の習性を知って、猫の気持ちに寄り添うこともより良いパートナーとなるには大事」とあいさつ。「猫を飼う場合は『屋内飼育』『去勢・不妊手術』『所有者明示』をし、飼えなくなった時にあとを看てもらえるよう準備し、また地域猫(野良猫)の適正管理を行ってほしい」と伝えた。


講習では、県動物愛護センター・主任獣医師の松本信賢さんが「猫の飼い方、地域猫活動について」と題して講義。猫の習性については「テリトリー(行動範囲)を持ち、テリトリーの外に出たいとは思わず、高い場所や暗い場所など安心できる場所を持っている」とし、「交通事故、感染症、望まぬ妊娠や喧嘩、糞尿被害を避けるためにも屋内飼育をしよう」と伝えた。


さらに「地域猫の問題を解決するには去勢・不妊手術をし、猫の全数把握に努めて定時定点、給餌、猫トイレの設置などを行うこと」とし、「管理できれば5年で猫は激減する」と話し、猫との触れ合い方やフード選び、トイレの躾、災害時の対応なども話した。


また同保健所の食品・生活衛生課兼動物愛護会上小支部事務局の宮下雅行さんが、上小地域の地域猫活動について話し、「上田保健所では猫・野猫に関する相談が増加している」とし、「地域住民の認知・理解を深め、地域猫を管理していく必要がある」として、登録ボランティア制度を導入していることを伝えた。

▲50人ほどが参加し、熱心に学んだ

[信州民報:2020年3月4日(水)]

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