上田市は14日、令和2年度重点事業や一般会計当初予算案などについて発表。土屋陽一市長は冒頭、「働く喜びにあふれ、産業が生き生き発展するまちづくりを実現していくため、市中小企業・小規模企業振興条例を新設する」とし、「中小、小規模企業の重要性をふまえた取り組みの推進や多様な機関との連携などを理念とし、今後は条例に基づいた効果的な施策を総合的に実施していきたい」とした。
令和2年度当初予算の特徴については、「台風19号災害からの本格的復旧に一日も早く対応していくため、災害復旧事業を最優先に取り組んでいく」とし、災害復旧事業、防災対策事業、耐震化事業などに34億円余を計上。また現在、作成中の後期まちづくり計画に位置付ける施策・事業も見据えつつ、「上田市版総合戦略に盛り込まれた各種施策・上田再構築プランを念頭に、7つの重点分野を設けて財源を優先配分している」とした。
重点分野は「『SDGs』を原動力とした持続可能な社会の構築」「AI、IoTなど最先端技術を活用した産業振興、行政サービスの効率化」「自然環境保全と循環型社会形成及び安全で安心して暮らせるまちづくり」「健幸が実感できる上田の実現に向けた健康・福祉の増進」「子ども・子育て・教育支援、教育環境の重点整備」「郷土愛につながる学び・世代間交流の創出と人づくり」「広域都市・姉妹都市間や長野大学等との連携による学園都市・国際文化創造都市づくり」など7分野を発表。
重点分野の中の新規事業は自治基本条例の見直し・検証を行う「自治基本条例事業」、わがまち魅力アップ応援事業の後継となる「活力あるまちづくり支援金事業」、福祉就職先を探している福祉事業者と労働力を探している農家のコーディネートを行う「農福連携事業」、新規雇用する従業員の奨学金返済を支援する中小企業に対し支援した額の一部を市が補助する「学生等地域就職促進奨学金支援事業」など。
他にも台風19号災害の被災状況を踏まえた災害ハザードマップの見直し、浸水被害が頻発している千曲川左岸地域への調整池整備、子どもが県外で受けた定期予防接種に対して新たに助成する「県外定期予防接種補助金」、長野大学に対し入学金及び授業料の減免に関する財源として「長野大学修学支援事業補助金」、「聖火リレーイベント運営費」などを挙げる。
【令和2年度予算案については後日掲載する】
[信州民報:2020年2月19日(水)]
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