「買物・料理・食事・片付け」との、日常の身近なところから環境問題を考えよう―。豊かな環境づくり上小地域会議(事務局・上田地域振興局環境課)は5日、環境学習会で「エコ・クッキング教室」を上田市中央公民館で開催した。
この日は「食材を無駄なく使い、ごみ減量へ」をテーマに、県栄養士会の宮坂文子さんと召田百合子さんが講師を務め、講義と実習を行う。始めに事務局が「長野県は4年連続で、一人当たりのごみ排出量が全国で最少。しかし目標値まで、あと少しの工夫が必要」とし、「ごみの多くは生ごみ。エコ・クッキングについて学び、さらなる理解と協力を」と伝えた。
宮坂さんは「買物に行く前に冷蔵庫・貯蔵庫を見て、買い過ぎを防ぐ」「作り過ぎない」「残り物はアレンジして使い切る」など、食品ロス対策を伝授。「健康のため食べ過ぎないよう、必要量を把握すること」と話し、食品の栄養所要量や塩分量を示して健康に配慮した食生活を解説した。
実習は「野菜たっぷり省エネ料理」とし、茎も使った『鮭とブロッコリーのクリーム煮』、白菜の柔らかい部分を生で食べる『白菜サラダ』、野菜を無駄なく使った『白菜のスープ』と、りんごの皮をむかずにおいしく食べる方法を伝える。
さらに野菜の茎や葉も使って生ごみを減らす方法だけでなく、ダシをとった鰹節を佃煮にすることを提案。フライパンや鍋に付いた油や汚れを、紙や布を再利用して拭いてから洗うことなども伝えた。またこの日は新聞紙で作った生ごみ入れを使い、実習で出たごみの量を確認。水分を減らすことで、ごみ量が減ることも伝えた。
[信州民報:2020年2月8日(土)]
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