一年の無事平安を祈って―。上田市別所温泉の常楽寺(半田真慈住職)で28日、節分で使う升に「福」「寿」の文字を書き入れる、恒例の「升書き」が行われた。升は例年2月3日に同寺の北向観音で行われる、節分会で申し込んだ年男・年女に配られるもの。今年106回目を迎える節分会は、娯楽のない時代から長く続くもので、升書きも三代前の住職から継続している。
この日は半田住職(42)が、「北向山節分会」の焼き印や干支に合わせたネズミがデザインされた升に、「福」と「寿」の文字を墨で書き入れた。
「福と寿の文字は一年の厄除けと福を招くということで、皆さんの一年の無事平安を祈るもの。特に昨年は台風の被害があったので、今年は無事平安に過ごせることを願って書き込んでいる」とし、節分会では「より多くの福を持ち帰ってほしい」と話した。
なお今後は、住職が一人で数日間をかけ約200個の升に「福寿」の文字を書き入れるという。
[信州民報:2020年1月30日(木)]
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