【上田市会】 鉄道施設災害復旧事業補正予算 別所線千曲川にかかる橋梁の保有 全会一致で可決  

信州民報

上田市議会は24日、1日の日程で臨時会を開会。台風19号で被災した別所線千曲川橋梁などの災害復旧事業費8億6680万円を盛った、一般会計補正予算を全会一致で可決した。また上田電鉄㈱から別所線千曲川橋梁(224㍍)及びそれに付帯する施設一式(電気配線など)の寄付を受ける負担付き寄付の受納、復旧工事を上田電鉄が行う協定の締結も全会一致で可決した。


土屋陽一市長は提案説明で、「別所線は上田にとって欠くことのできない大切な財産」とし、「災害復旧にあたり、橋梁などの公有化という重要で責任ある判断をしたが、これは市民にとって必要な公共交通を確保するという決意。赤い鉄橋を早期に復活できるよう、取り組んでいきたい」と説明。議会の可決により、市は橋梁を保有して復旧工事を進めていくということが可能となった。市は今後、有利な国庫補助を活用して復旧工事に取りかかる。


臨時会終了後、上田電鉄・山本修社長は感謝の言葉を述べ、「早期復旧に向けて安全・安心を確保し、市と連携したしっかりした工事を進めていきたい」とした。「市議会からは将来的負担や経営見通しについて懸念の声もあったが、事業者としてはどう捉えているか」の質問には、「利用促進について今後、市などと連携して集客に努め『残してよかった』と言ってもらえるように頑張っていく」と答えた。


また2021年の別所線復旧に向けては、「国土交通省の手続きがあるので100%確定したわけではないが、まずは上田市で橋梁を保有して国庫補助のスキームを進めていくということで、一歩踏み出せたかなと考えている」とした。

▲市議会臨時会後に取材に応える土屋市長(写真右)と上田電鉄・山本社長
 

[信州民報:2020年1月28日(火)]

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