上田市の長野銀行上田支店・三好町支店の顧客らによる、ながぎん上田ひまわり会(増沢延男会長、222社)恒例の「新春講演会」は21日、上田市常磐城の信州玉姫殿で開催。約150人が集まり、柔道家・篠原信一氏の話に耳を傾けた。
シドニー五輪銀メダリストの篠原氏はこの日、「『夢言実行』戦う相手は敵じゃない」を演題に講演。柔道のクラブ活動から逃げ回っていた中学・高校時代から、全国大会で初優勝した大学時代。さらに世界選手権に優勝し、〝審判の誤審〟で銀メダルとなったシドニー五輪まで、時おりジョークを交えながら振り返る。
そして「大学3年で初優勝し、世界選手権優勝という目標と信念を持った。信は人に言う、念は今の心。だから『世界選手権で優勝する』と周囲に言った。負けると『口だけ』と言われるから、練習する環境をつくった。優勝するまで6年かかったが、その頑張った過程が大事」と言い切る。
また「心・技・体」については、「技術と体力は急に落ちることはないが、心は急に大きく上下に振れる。心がゼロになると、持っている技術も体力もゼロになる。いかに心をしっかり持つかが大事」とし、「戦う相手は敵ではなく、先ず自分の怠けの虫に勝たないと相手に勝てない」と力を込めた。
終演後、増沢会長は取材に「今年はオリンピックイヤーなので、講師として篠原氏を頼んだ。これまでと違った切り口で新鮮だった。信念や心・技・体の話は経営していく上でも大事なこと」とし、「若い人はバラエティに出ている篠原氏しか知らないが、生きていく上でも勉強になったと好評だった」と話した。
[信州民報:2020年1月24日(金)]
《購読のお申込み・お問合わせ》
TEL:0268-22-7355
お問い合わせフォームはこちら