JA全青協会長・柿嶌 洋一さんに聞くコロナ禍でも出来ること精力的に活動「ポリシーブック」は大幅な修正図る 

信州民報

「変革は若者から!」

全国農協青年組織協議会(JA全青協)の今期会長(第68代)を務める、柿嶌洋一さん(41、上田市、農事組合法人エコーズフェス武石)は昨年5月の就任以来、「コロナ禍にあっても出来ることを」と、精力的に活動している。


柿嶌さんは4代続く農家の長男で、23歳で帰郷して就農。同時にJA青年部の活動を始めた。父が花き、妹が野菜、自身は酒米・大豆・そばを栽培する。


一方でJA活動や地域の仲間と地元を盛り上げる活動に情熱を注ぎ、文政4年(1821)創業の味噌老舗「大桂商店」(上田市上丸子)とブランド化に取り組んだ『奏龍味噌』は、ラーメン・スイーツの多数店舗で商品化され、業種を超えた輪が広がった。


副会長を経て会長となったJA全青協では、「様々な農業課題に対して不平不満・不安を述べるだけでなく、自ら考え・行動し、発信しよう」と、情熱的に全国の仲間をリードする。


JA全青協には「活動指針」「政策提言」などを示した『ポリシーブック』があり、2021年度版では「ポリシーブックの取り組みは11年目を迎え、次の10年を意識して大幅な修正を図った」という。


「頻発する自然災害による被害、家畜伝染病の発生、食糧安全保障に関わる国政自由貿易交渉の新たな局面、需給バランスの変化による豊作を喜べない状況など、これら難局に全青協がどう立ち向かうべきか、全国から寄せられた声と熱い想いを背景に、役員が徹底討論して作成した」とする。また「コロナで活動ができないなら『勉強しよう』とした。学んだことを次のポリシーブックにアウトプットする」と話す。


「大事なのは組織の強化。地域を、JAを、国を動かすには組織の力が必要。現在JA全青協会員は5万人まで減ったが、人口が減るのだから当然のこと。でも力を弱めてはいけない」と言い、「一人ひとりが〟自分がやること〝をしっかり見出すこと。そして声をあげる、仲間と行動する。これは地域でも、全国でも同じこと」と語る。


「地域でも、自分たちが何をしたいのか、どんな農業を目指すのか…をしっかり示す『ポリシーブック』を作ったらよいと思う」とも。


最後に「変革は若者から!」と、微笑んだ。

▲若き農業リーダー・柿嶌洋一さ

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