【上田市】塩田西小4年児童がランプシェードづくり初の試み〟育てた蚕の繭〝で挑戦信州上田繭クラブ「繭友」が手伝う

信州民報

上田市立塩田西小学校(井上靖子校長、254人)の4年1組児童21人は15日、真綿を使ったランプシェードづくりに挑戦した。


同組は3年生の時、養蚕について学習し「蚕」を飼育。産卵した蚕種から今年度また蚕を育て、2300個ほどの繭を生産した。8日には信州上田繭クラブ「繭友」(堀美砂子会長、12人)の手を借りて、真綿と真綿糸に仕上げている。


その真綿を丸い風船に張り、乾いたら風船をつぶし、残った真綿が丸い絹のランプシェードになるというもの。この日も「繭友」の5人がお手伝いし、児童らは直径13㌢ほどの風船を膨らませ真綿を広げてボンドで貼っていく。児童らの広げる真綿は薄く均一ではなく、厚さはデコボコだが重ねていくと風情があって芸術的。


堀会長は「伝統文化の継承を目的に発足して6年目。いろいろな学校でお手伝いしてきたが、自分たちで育てた蚕の繭で何かを作るのは初めて。2世の蚕の繭はどうしても小さいので真綿もよくできないが、みんなよく頑張っている」と目を細める。


児童らは6月には、糸を吐き始めた蚕を団扇の骨組みに這わせて純絹製団扇を30本ほど制作。来年には長さ60㌢ほどの真綿糸を編んで、コースターを作る予定だ。真綿を風船に貼りながら、女児らは「桑取りと蚕の掃除が大変だったけど、自分たちで育てて作った綿が形になっていくのでうれしい」と声を揃えた。


最初の蚕種は上田蚕種㈱(市内常田)が、桑はNPOエリスン(市内舞田)が提供、福祉サービス和裁屋(市内小牧)が助言した。担任の千野裕香教諭は「活動を通して多くの人にお世話になった。子どもたちも地域に愛着がわき大きくなってからも、子どもたちに故郷のよさが実感として残るのでは」と話していた。

▲風船に真綿を貼る児童
▲見本の「繭友」の作品


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