シナノケンシロボティクス分野の新製品開発 発表〟小型化ニーズに応える〝2シリーズ15日から販売受付 開始!

信州民報

上田市上丸子のASPINA(シナノケンシ㈱、金子元昭社長)は9日、同社本社とオンラインで記者会見を開き、ロボティクス分野の新製品の開発を発表した。


今回発表したのは「車輪駆動用薄型インホイールモータ」及び「関節用薄型中空ブラシレスモータ」の新製品2シリーズ。「自動化」「省人化」「軽労化」に向けたロボティクス分野で、人の作業の置き換えなどのための小型化ニーズに応える製品だ。新製品はASPINAの標準販売ブランドPlexmotionで、この15日(月)から販売受付開始となる。


インホイールモータはホイールの中にモータを直接内蔵することで、通常車輪と同程度の幅のまま電動化を実現。自律走行ロボットの車輪駆動・制御から人の動きに協調する電動アシスト台車の車輪駆動・制御まで、各種ロボットや運搬機器への組み込みユニットとして様々なシーンで足回りの省スペース化が可能だ。


ダイレクトドライブ(「CAIW‐80BA」、外径150㍉㍍、幅73㍉㍍)と減速機・電磁ブレーキ一体型(「CAIW‐200FA」、外径200㍉㍍、幅128・5㍉㍍)の2タイプを用意し、2タイプともに防塵防滴仕様(IP44)設計となっている。


ブラシレスモータは、業界トップクラスの薄さと中空構造が特長で、同社の従来品と比較して約50%の薄型化を実現した。各種ロボットの関節部に応用時には薄型中空構造のため、設計自由度が向上。協働ロボットではケーブル配線やエアチューブの設置が容易で、産業用ロボットではベルトなどメンテナンスの必要な部品を削減し、直接動作にすることができる。


出力別に50㍗(「CBA‐50JHWC」、厚さ27・6㍉㍍)、100㍗(「CBA‐100JHWC」、厚さ33・9㍉㍍)、150㍗(「CBA‐150JHWC」、厚さ40・2㍉㍍)の3タイプを用意。新製品は24日(水)~26日(金)、東京ビッグサイトで開催する「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2021『第5回自動化・省人化ロボット展』」に出展する。


同社はこれまで、ロボットハンドの製造・販売や製造現場の搬送省人化をサポートする「自律走行搬送ロボット(AMR)」を開発・試験販売などしており、今回は「客の選択の幅を広げる商品提案」とする。この日発表した同社ALビジネスユニット長・伊東宏明さんは、今後について「ロボットの目になるセンサー、関節、ハンド・爪、足回りと協働ロボットに必要とされる主なキーデバイスはこれで揃った。それぞれのキーデバイスのラインナップ化を進め、4つのファクターを突き詰めていく」と語った。

▲新製品の2シリーズ(手前は中空構造のブラシレスモータ、奥はインホイールモータ)
▲新製品の写真(シナノケンシ提供)


 

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