【上田市セレスホール】談慶さん「東西会 安心安全 寄席」立川流入門30周年記念して開催鶴岡昌太郎さんが『寿限無』披露

信州民報

上田市長瀬出身の落語家・立川談慶さん(55)とテレビでお馴染み・月亭方正さん(53)の「東西会 安心安全 寄席」は8月28日、丸子文化会館セレスホールで開いた。


恒例になった2人の落語会、今回は上田市合併15周年記念と談慶さんの立川流入門30周年記念。合併記念として市内武石上本入の鶴岡昌太郎さん(15、さくら国際高校1年)が、高座名・鶴壱亭笑太として開口一番、『寿限無』を披露した。


鶴岡さんは中学2年の時から落語に興味を持ち、独学で稽古を積んできた。これまでに3回、地域の敬老会などで演じたことはあるが、大舞台は初めてだ。公演前の取材には「お客さんに楽しんでもらいたいが、自分が一番楽しめればいい」と緊張した面持ちで話したが、本番では立て板に水のような『寿限無』に客席から大きな拍手が送られた。


談慶さんは素人芝居の舞台番の滑稽な失敗を描いた『蛙茶番』を、方正さんは前に見台を置いた上方落語スタイルで『御神酒徳利』を披露。中入り後は方正さんが『十徳』を、談慶さんが『佃祭』を熱演し、観客は江戸・上方の変化ある落語を楽しんだ。


談慶さんは、取材に「今年で30年、うれしい。入門した頃は目の前のことに精一杯だった」と振り返る。そして「やっと自分のポジションがわかってきて、やりたいことが具現化できている」とし、「自分の成長も地元の支援があればこそ」と話した。


談慶さんは慶応大経済学部卒業後、大企業に勤めるも25歳でサラリーマンの座を振って芸の道へ。立川談志師匠の下、厳しい修行の道に入って今年で30年になった。各地での落語会の傍ら、これまでに上梓した著作は16冊。日本文芸家協会会員でもある。


談慶さんの次回「2021秋の陣 ふたり立ち寄席」は10月10日(日)午後3時~、会場は上田市の上田映劇。共演は、ニュースに合わせて即興でパントマイムをつける「マイムニュース」の松元ヒロさん。全席自由4000円(当日500円増)。問い合わせは青木プロダクション℡090―4462―1999へ。

▲苦節30年の談慶師匠
▲見台を置いて演じる方正師匠の上方落語


 
 

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