【上田市】神科新屋自治会がタイム(待夢)カプセル掘り起こし次の25年後へ贈り物「新たなカプセル」埋設事業記念品として「うちわ」全戸配布

信州民報

四半世紀の時空を超えて―。上田市の神科新屋自治会(久保田広明自治会長、世帯数328)は29日、平成6年(1994)12月に生活改善センター(自治会館)落成を記念し、埋設した「タイム(待夢)カプセル」を掘り起こし、さらに次の四半世紀へ夢を託す新たな「タイム(待夢)カプセル」を埋設した。


同事業は当初、25年を超えた昨年の8月15日に計画したが、新型コロナウイルス感染症の影響で1年延期。今年の8月15日にコロナ対策をして行うとしたが、この日が悪天候だったためこの日となった。


自治会は、タイムカプセル事業実行委員会(竹鼻靖之委員長)を組織。一昨年から準備を進め、新カプセルはステンレス製で直径378㍉㍍、高さ366㍉㍍の容器とこれを収める保護ドラム缶(直径452㍉㍍、高さ456㍉㍍)を用意した。


同カプセルの中には現在の自治会の様子(世帯数、人口、会員名簿、地図など)を記した書類や小中学生の作文・絵画、住民のメッセージ、自治会内サークルの各種活動記録などを入れることとし、実行委は2020~2021の地区内の写真(家並み、リンゴ・ブドウ畑、小中学校、自治会活動など)を収めた写真集を作成した。


8月7、8日には新規埋設物を生活改善センターに展示。カプセルに収める前に、全165点となった「次の25年後への贈り物」を紹介した。さらに29日は実行委および自治会役員、住民有志ら44人が埋設場所の足島神社に集まり、タイムカプセルを掘り起こして新カプセルを埋設。埋設した所に新しい銘板石碑を設置し、旧銘板石碑と前後に並べた。


竹鼻実行委員長は「25年前にどんな思い・どんな夢を持っていたか、その後に自治会がどのように発展してきたか、出てきたものをじっくり見て感じ・考えてほしい」とし、「そして25年後、地区が、世界が、どのように変化していくか…託されたものが入っている。また〟夢〝が掘り起こされることを願う」とあいさつした。


掘り出したカプセルは2斗(36㍑)の「かめ」で、中には1994年当時の自治会の人口動態や住民名簿、自治会の各種活動記録、児童が描いた「新屋の未来図」(49点)、中学生が描いた文化展のポスター(5点)、さらに上信越高速道通過予定地の写真など267点が収められていた。これらは生活改善センターに展示し、地区住民に紹介。その後、作品などは関係者に返還し、その他の物は自治会で保管するという。


また自治会および実行委は、タイムカプセル事業記念品として制作した「うちわ」を全戸配布。コロナ禍で住民が集まって祝うことができないことから「うちわ」に思いを込め、「50年にわたる自治会・会員の鼓動が凝縮されたカプセル事業となった」と伝えた。

▲タイムカプセル掘り出し・埋設作業を終えて記念写真を撮る住民ら
▲新たに埋めるステンレス製のカプセル
▲新銘板石碑

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