上田市上野に位置する戦国時代の山城「砥石米山城址」の『御城印』を、地元の金剛寺と伊勢山地区の有志が作成。今春から地区内に取扱所を設け、販売を開始した。
『御城印』は、昨年10月31日・11月1日に開催の第27回「全国山城サミット上田・坂城大会」の山城ガイドツアー「砥石米山城跡コース」で初披露し、32枚を販売。その後、SNSなどで話題になり問い合わせが来るようになったことから、販売を開始したもの。
『御城印』は当初、「信玄の砥石崩れ」「白米伝説」「村上義清の居城」の3つを作成し、その後「真田三代ゆかりの城」を加えて4バージョンとした。
「信玄の砥石崩れ」は天分19年(1550)、砥石城を攻める武田軍が村上義清(葛尾城主)に敗北した戦いを示す。武田信玄にとって2度目の敗北で、「難攻不落の山城・砥石城」として語り継がれている。
「白米伝説」は、武田軍に包囲され米山城に立てこもった村上軍が、水を断たれても山の上で馬の背に白米を流して水に見せかけ、後の勝利へと導いたと言い伝えられている。
「村上義清の居城」は、戦国時代に信玄を2度破った村上義清の居城であったことを示す。そして村上義清の居城・砥石城を攻略したのが真田幸隆でその後、昌幸、幸村が上田城の背後を固める重要拠点となったことから「真田三代ゆかりの城」とした。
『御城印』を作るきっかけは、令和元年に岐阜県可児市で開催された「山城サミット」とのこと。砥石伊の会、砥石米山城跡保存会などのメンバーが参加し、会場で様々な『御城印』が並んでいるのを見て、「地元で開催されるサミットに向けて、砥石・米山城の御城印を作ろう」と気運が高まったという。
3月以降、月100枚ほどが売れているとのこと。有志の一人・塚原吉政さんは「こんなに人気があるとは。驚いている」と言い、「山城を地域の宝として誇りに思う。これをきっかけに、地域の子どもたちにも関心を持ってもらいたい」と話した。
なお取扱所は陽泰寺(℡22‐8628)、河合治夫さん(℡090‐5438‐4062)、塚原吉政さん(℡090‐3093‐8801)。定価は1枚300円。