【上田広域消防本部】初の試み 既存の建物で救助訓練上田市の旧本庁舎で臨場感持って

信州民報

上田地域広域連合消防本部は26日、上田市役所旧本庁舎を使用した消防救助訓練を実施した。災害現場における状況評価、救助プランの確立や救助技術・部隊運用の強化が目的だ。


この日は、避難器具(救助袋)による事故を想定した救助や高所救助、屋上からの降下訓練を実施。上田広域消防本部警備課の特別救助隊員17人と緊急消防援助隊救助小隊の迅速出動隊員3人の計20人が参加した。


赤尾喜行隊長は「このような訓練は初の試み。救助隊は日ごろから安全・確実・迅速を目標に訓練に励んでいるが、市の協力により既存の建物を使用して救助訓練できることは、柱1本からその場で確認するので、状況評価・安全担保して確実に早く行動する力を養うには、最高の機会となる」とする。


この日は高所から救助ロープを使った救助訓練などを実施。赤尾隊長は「ロープの張り込み、緩みなどや地上へ救出するのか、屋上など上部へ救出するのか、全てその場で判断して行う」とし、臨場感を持って訓練を行った。


6階から地上へ降ろした救助袋の途中で留まってしまった要救助者を救助する訓練では、隊員が連絡を取り合ってロープを安全・確実に取り付け、ロープを使って上部からアプローチ。救助袋を破いて要救助者を保護し、マットを敷いた地上へ降ろした。


また高所救助訓練では「床が抜けてベランダに避難した要救助者がいる。階段は使えない」との想定で、屋上(地上約26㍍)からアプローチして救出した。なお救助隊員は、上田市殿城の総合訓練場で救助技術を磨いている。

▲高所から地上へ要救助者を救出する
▲救助袋の事故を想定した訓練で、上部から状況を把握して救助プランを立てる

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