上田電鉄・別所線が開業100周年を迎えた17日、別所線・大学前駅最寄りの上田女子短期大学の学生有志団体「別所がぁる」(登内代表、17人)は、オリジナルデザイン封筒入りマスクを別所温泉駅と上田駅で50枚ずつを配った。
同団体は、別所温泉を盛り上げようと昨年4月に発足。本年4月には別所線千曲川橋梁復旧の祝いとして、赤い鉄橋を渡る電車の描かれた封筒200枚(マスク入り)を制作し、50枚を一般に配布。好評だったことから、第2弾として行ったもの。
封筒には、紫陽花が咲く赤い鉄橋を渡る様々な形式とペイントの電車が描かれ、今回は日本遺産に合わせた新しいラッピング電車も仲間入りし、封筒の柄は6種類。封筒の中にはマスクと共に赤い紐を結んだ5円玉も入れ、地域の皆さんと別所温泉との「ご縁」を「結ぶ」きっかけにしたいとの思いを込めた。
この日、別所線上田駅では登内代表と増澤さんが改札口横に立ち、封筒を並べて乗降客に勧める。登内さんは「一緒に100周年を盛り上げられたらいいし、コロナで気分が落ち込んでいる今、明るい話題で幸せを感じてもらえれば」と伝え、増澤さんは「上田市とその他の地域の人と、みんなで別所線と別所温泉を盛り上げていけたらいい」と話した。
また同短大生で、別所線のガイドに携わってきた「別所線ガイドボランティアチーム」(石山代表、14人)は17日、バーチャル別所線ガイド「上田駅→城下駅」編を公開した。
同チームの学生らは、和服を着て別所線の電車内で乗客に、上田市や駅ごとの歴史や魅力を紹介してきた。しかし一昨年の台風19号やコロナの影響で、電車内のガイドができない状況に。そこで家の中でもガイドや別所線の旅を楽しんでもらおうと、ガイド動画を制作して公開した。
昨年10月にはその1「城下駅→神畑駅」、その2「神畑駅→塩田町駅」、その3「塩田町駅→別所温泉駅」の3編をリリース。このほど、千曲川橋梁が復旧したことからその0「上田駅→城下駅」が完成し、これで全線のガイドが揃った。動画は運転席にカメラを据え、電車の走る音とともに和服を着た学生らが、車窓から見える景色や地域の物産など様々な情報を紹介している。
「バーチャル別所線ガイド」は、上田女子短期大学ホームページ内の別所線ガイドボランティアチーム特設ページ、または上田電鉄、別所温泉旅館組合、信州上田観光協会の各ホームぺージからも見ることができる。