【青木村】上田地域に残る渋沢栄一の直筆書 展示書や書簡・上田を懐かしみ詠んだ詩も…五島慶太未来創造館で7月25日まで

信州民報

青木村田沢の五島慶太未来創造館で開催中の企画展「渋沢栄一と五島慶太」では、7月25日(日)まで期間限定の特別展示として、渋沢栄一の直筆書を展示している。


今回特別展示するのは、渋沢栄一と上田地域のつながりがあったことを伝える資料で、上田商工会議所や個人が所蔵していたもの。「温故而知新」(1917年、上田商工会議所蔵)、「百尋桜郭」(1917年、個人蔵)、「楽亭壁書」(1932年、個人蔵)の書3点と、直筆の書簡(1917年、個人蔵)1点を並べ、併せて解説パネルで書の内容や書かれた背景なども紹介している。


「温故而知新」の書は、渋沢栄一が講演会で上田を訪れて書き残したもので、その訪問時には渋沢が若い時に藍玉商として上田を訪れていた際に、取引のあった染物屋・手塚すゑさん(当時71歳)との再会もあった。今回展示する個人蔵の資料は、手塚さんの家族が保存していたものだ。


同館・青木貴子さんは「再会後は思い出話が尽きることなく、渋沢が帰った後も手紙の交流が続いた」といい、その際の手紙(書簡)とともに手塚さんに贈られた書「百尋桜郭」は、渋沢が若き日に上田を訪れた時のことを懐かしみながら、詠んだ詩が書かれている。


青木さんは「上田地域には意外とこうした資料が残っており展示から渋沢栄一とこの地域に、つながりがあったことがわかる」と展示を紹介した。


なお同企画展は、まちづくりでつながる渋沢栄一と五島慶太の仕事を振り返るとともに、渋沢栄一と信州のつながりを紹介するもので、期間は来年1月31日(月)まで。開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時30分)。月曜(祝日の場合は翌日休館)と年末年始休館。入館料無料。問い合わせは同館℡49―0303へ。

▲渋沢栄一が、上田を懐かしんで書いた「百尋桜郭(ひゃくじんおうかく)」
▲特別展示のコーナー
 

 


 

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