【上小漁協】上田市立城下小3年が千曲川で体験放流初の「海産系稚アユ」に期待を込めて…アユ釣りは10月始めごろまで楽しめる

信州民報

上小漁業協同組合(松田耕治組合長)は18日、上田市の諏訪形グラウンド付近の千曲川で、市立城下小学校3年生65人を対象とした稚アユの「体験放流」を実施した。


この日は同漁協の今年初の試みで放流している、茨城県産の海産系稚アユ(1匹約5㌘)約30㌔㌘を、水を張ったバケツに入れ子どもらが交代で放流を体験。海産系のアユは病気に強く、産卵のために川を下るのが遅いことから、長い期間の釣りが楽しめるという。


組合員らから放流の仕方などの指導を受け、子どもらは稚アユが入ったバケツを水面につけると、ゆっくりとアユを川に流し入れる。


放流場所から離れない稚アユを見守ったり、元気良く泳いでいく姿を見届ける子どもたちは、嬉しそうな笑顔だ。「楽しかった」「アユ釣りしてみたい!」と興味を持った様子で、放流後は「アユは戻ってくるのか」など、同漁協の組合員に質問を投げかけていた。


同漁協の坪田秀彦事務長は「アユは1年間しか生きず、産卵して卵からふ化したら海へ下り、その後に川を遡上するが、千曲川ではダムなどがあり戻ってこられないので、毎年放流している」とし、「近年は地球温暖化やカワウ、ブラックバスなどの影響で不漁が続いている。海産系のアユを放流する新しい試みで、たくさんのアユ釣りの人々に来てもらい、活性化につながれば」と話した。


さらにこの日は、千曲川のほか依田川や鹿曲川など3区域で、同漁協による放流も行い約400㌔㌘の稚アユの放流もした。なお今年のアユ釣りの解禁は6月26日(土)午前0時=本紙既報=。解禁までに同漁協では2965㌔㌘の稚アユを放流し、県も60㌔㌘を試験放流する。


さらに解禁直後から釣りが楽しめるよう、解禁前には大きくなった茨城県産のアユ200㌔㌘も放流予定。今年のアユ釣りは、解禁日から10月の始めごろまで楽しめるという。
 

▲諏訪形グラウンド付近の千曲川で、稚アユ放流を体験する子どもたち

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