東京都の学校法人・郁文館夢学園(渡邉美樹理事長)が、東御市新張に広域通信制・ID学園高校(古澤勝志校長)を開校。21日、同所で開校式が行われた。同校は昨年4月に開校していたが、新型コロナウイルス感染症のため、開校式を1年間延期していたもの。
郁文館夢学園は、東京文京区で132年にわたり中学校、全日制高校、グローバル高校の3校を運営(全生徒数約1500人)しており、ID学園は同学園初の通信制・単位制高校(120人)だ。東御市を本校、東京水道橋のID学園を東京本部校とする。
渡邉理事長は「18年前に理事長に就任以来、生徒らの夢に向かう無限の可能性を引き出してあげようと、様々なプログラムを実施してきた」とし、「今回、夢教育を日本中に広げていくために、学びの自由のきく通信制を選んだ。東御市で大きなスタートを切り、東御市を米シリコンバレーにしていきたい」と夢を語る。
同学園本校は、30年ほど前に完成した湯の丸高原下・奈良原の広大な自然に囲まれた、郁文館夢学園の保養・研修施設で総敷地面積は約1万8000平方㍍、延べ床面積は約7200平方㍍。グランドピアノの置かれたホールからは蓼科山、茶臼山、木曽駒ヶ岳、富士山を望む絶景の地だ。
テープカットを終えて、小岩正貴・県副知事と花岡利夫・東御市長が祝辞。在校生を代表し、東京本部校・通学型週5日コース2年の山﨑万莉子さん(16)が「大学へ進み経済を学びたいが、そのための学習環境は不可欠。長野本校の素晴らしい、この環境が利用できると思うと胸が高鳴る。生徒一同、皆さんの好意に応えて夢の実現に励みたい」とあいさつした。
またID学園はこの日、長野市の学習塾・㈱KATEKYO長野(古村茂樹社長、23校)と業務提携の調印を交わした。これにより同塾はKATEKYO高等学院として、同学園の通信制サポート校となる。古村社長(45)は「高校に行かなかった子たちの受け皿として、進学のサポートをしてあげたい」と話した。