信州民報 五十年前の今日の見出し 昭和45年12月 第6559號
▼崩れゆく部落体制 兼業化で薄らぐ郷土愛
最近農村部で、部落の事業に若い人たちが協力しないで困るという声が強くなっている。道路ぶしん、山林の手入れ、水路の補修などの部落の事業に手が足りなくて、近い将来、部落の仕事は全くお手あげになるのではないかと嘆く声も少なくない。そして部落(の体制)は崩壊しかかっている―というのが結論のようだ。農家の兼業化が進み、若い人たちのほとんどが都市やその周辺の会社、工場へ勤めに出て、村や部落との交渉が少なくなるにつれ、これまで村や部落を支えてきた郷土意識あるいは部落意識が若い人たちから消えて行った。上小地区でも兼業化が農家の九〇%にもおよび、若者で部落にいる人は少ない…
▼〝武士道に徹した〟=三島事件親交の松平氏語る
上田藩主の後裔で、現在写真家として活躍している上田公園内の松平忠倫さんは、先日割腹自殺した作家の三島由紀夫と生前親交があり、三島について「惜しい人を亡くした」と次のように語った。▽三島さんは、ようやく文壇に名が高くなってきた頃、こう言ったことがあった。「松平さん、日本はこれからますます混乱した世相になっていくだろう。今こそ〝武士道”を復興しなければならない」と。今度の割腹自殺を見て、三島さんが武士道から″葉隠れ”の七生報国の精神に異常に熱中していたことがわかる。あの割腹は昔の武士でもああまで…
▼鼓笛隊が「黒田節」=長小学校寄付者招き披露
【真田】長小学校出身の東京都足立区に住む磯部(旧姓倉島)袈裟四氏(五六)はこのほど墓参のため出身地角間に帰り小学校を訪れたところ、鼓笛隊の編成を考えていることを知り、その費用にと金二十万円を寄付した。学校ではさっそく鼓笛を購入、児童に練習させて、「黒田節」その他を披露、磯部氏を招待…
▼予防接種事故の保障=小県町村会が検討
小県町村会は定例会を開き、小県医師会が「予防接種で万一にも事故が起こった際に、町村が保障してくれなければ予防接種を行わない」と言っているので、保障について医師会と取り交わす証書の作成および上小広域市町村圏指定促進のための第三回陳情についての打合せを行う。予防接種によって起こった事故…