【50年前】記念館の十周年を期に 山本鼎書簡集出版 故人の全像浮き彫りに

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信州民報 五十年前の今日の見出し 昭和46年2月 第6611號

▼記念館の十周年を期に 山本鼎書簡集出版 故人の全像浮き彫りに

上田公園内に山本記念館が誕生したのが昭和三十七年十月八日、今年は満十周年を迎える。同館ではそれを記念して「山本鼎書簡集」を出版することになり、各地に散っている手紙類の収集に力を入れている。自由画運動や上田市大屋に「農民美術研究所」を創立(大正十二年)して農民美術の普及などでこの地方に大きな文化的足跡を残した洋画家山本鼎を記念し山本鼎記念館が建設されたのが十年前、それ以来同館は各種の文化的な催しの舞台として大きく利用されてきた。そして山本鼎がこの地方に残した最も大きな遺産である「農民美術」の継承にも同館が果たした役割は大…

▼上田有線自動化工事大詰に=公社接続は三月の中旬

上田市の有線電話の自動化工事は予想以上に手間どり、まだ手直し工事をしている箇所さえある有様だが、公社電話との接続は来月中旬ごろの見込み。上小地方は有線放送の普及率が東信地方随一で、大体全世帯の九〇%に達しており、そのうち自動化になったところは東部町、川西村、真田町、青木村、上田市などで、丸子町は目下工事中、上田市でも塩田地区は今秋開通を目標に工事をすすめている。上田市は法律によって市街地の住宅は有線に加入できないことになっているため、現在の加入者は七千六百で、塩田を除く普及率は三〇%強という…

▼上田じまの能衣裳=上田博物館で展示

上田市立博物館に上田縞でつくった能衣裳が展示されている。黄茶色に染められた繊細な織りが美しい。博物館の話では織り、染め、材料などの状態から江戸初期あるいは桃山期のものと推定され、上田縞としても最高の品質だという。この能衣裳は、東京在住のある能研究家がもっていたものを上田民芸協会長…

▼大規模経 営養蚕グループ=地事所が新しい試み

上小地方事務所では、養蚕の省力化や普及、大規模経営への発展などをはかるため、管内の大規模養蚕家たちのグループをつくることになり、近く発起人会を開く。これは最近、米の減反などから養蚕が新しく見なおされはじめていること、そして桑など永年作物に転作した場合三年間の補償金が出るなど…

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