県小諸高等学校の吹奏楽部(音楽科・高砂佑介顧問、部員39人)は17日、2020年度「全日本アンサンブルコンテスト県大会」に4チーム(29人)が出場。全チームが金賞を受賞するなど優秀な成績を収め、最高成績の1チームの東海大会出場が決まった。
県大会は各地区(北信、中信、東信、南信)を勝ち抜いた40チームが競い、小諸高は昨年に引き続き全チームが金賞を受賞。トランペット5重奏は1位優勝、金管8重奏は2位、管弦8重奏は4位、管打8重奏が同点で4位と全チームがベスト4に入る好成績を収めた。本来、同大会の上位4チームが東海大会(2月14日に静岡県で開催予定)に進出するが、大会規定により同校からは最も順位の高かったトランペット5重奏1チームのみが東海大会に出場する。
華々しい成績を収めた今大会だが、新型コロナウイルスの影響を受けて県大会の生演奏は中止に。地区大会の演奏を録音したもので審査が行われるなど、舞台上での演奏を目指していた生徒らにとっては衝撃が大きかった。
同校吹奏楽部の高砂顧問は「大会本番3日前に生演奏中止などの通知を受け、それを知らされるとショックを受けて泣いている生徒らもいた。それでもすぐに気持ちを切り替えて『やることは変わらない』と、前向きに練習に取り組む姿があった」と振り返る。
さらに「コロナ禍で活動も限られるが、だからこそ大切にしたいことを再確認して努力を続け、諦めないことの素晴らしさを部員全員が身を持って実感した」という。
またコロナ禍で吹奏楽部の各種発表の機会が失われていることから、「生徒らの日々成長する姿を届けたい」と、県大会前日に東御市文化会館の協力で、サンテラスホールで生徒らの演奏を収録。YouTubeで動画配信することを決めた。高砂顧問は「家族や地域の皆さんに、成長の過程や練習の成果を見せられなかったので、公開配信することにした。動画で、できるだけ多くの人を勇気付けられたら」と話す。なお動画は2月上旬から公開予定だ。