上田市出身の落語家・立川談慶さんの「立川流入門30周年記念寄席」(青木プロダクション主催)は23日、市内の上田文化会館で行われた。
青木プロダクションは毎年、独演会や著名芸人らを招いた寄席を行い地元・上田の人々に笑いを届けている。今回は抜群の人気・実力を誇る「ナイツ」(塙宜之さん、土屋伸之さん)を招き『漫才&落語』とし、来場者を笑いの渦に巻き込んだ。
この日、入口では検温や手指消毒を行うなど、新型コロナウイルス感染症対策を徹底。座席数を減らし、「安心安全寄席」として実施した。
開演前には母親・青木智恵子さん(ハローちぃチャン)が、場を和ませる語り口で来場者に新型コロナ対策への協力を呼びかける。さらにライフワークとし、地域で上演を続ける紙芝居『金色夜叉』前編を披露した。
その後、出囃子『インザムード』に乗って談慶さんが登場。いつものようにシャレた口調で世情を斬り、新型コロナのネタで来場者に笑いを届ける。そして入門30周年を伝え、「師匠(立川談志)のこの落語に出会ったから、今がある」とし、「真打の大ネタ」と称される古典落語『らくだ』を披露した。
ナイツの二人は、東京での仕事を終えてから上田入り。一流芸を披露して、来場者を魅了した。ナイツは2000年に結成して昨年20周年。日本遺産大使に任命され、「レイラインがつなぐ『太陽と大地の聖地』~龍と生きるまち信州上田・塩田平~」などの日本遺産を国内外に発信する役目を果たしている。
なお立川談慶さんは慶大では落語研究会に所属し、会社勤めを経て1991年に7代目・立川談志率いる立川流に入門。見習いから前座と励み、2000年に二つ目に昇進し、2005年に真打に昇進した。現在は落語の他、テレビ・ラジオ出演、執筆活動と幅広く活躍。信州上田観光大使、まほろば佐久観光大使として故郷の観光・活性化に協力している。