【ストーリーについて】
「レイラインがつなぐ『太陽と大地の聖地』~龍と生きるまち信州上田・塩田平~」は、神川地域の「信濃国分寺」や塩田地域の「生島足島神社」、別所温泉地域の「安楽寺八角三重塔」や「岳の幟」など、35の文化財を結び付けて出来上がったストーリー。
信濃国分寺から生島足島神社、別所温泉を通るレイライン(夏至の朝、太陽が日の出の際に地上につくる光の線の意味で使用)沿いに、多数分布する神社仏閣や雨乞いの祭り、民話・伝説など暮らしの中に根付く様々な「祈りのかたち」を題材とし、塩田平の魅力を伝えるストーリーとなっている。
認定ストーリーは、「信州の学海」「神宿る『山』への祈り」「祈りの言葉は『アメ フラセタンマイナ』」「未来への懸け橋」の4節に分かれる。「信州の学海」では、ストーリーのメイン舞台となる塩田平について、古くから特〟別〝な場〟所〝「別所」と名付けられた別所温泉があったからこそ、僧たちが訪れて寺社が集積したとし、「湯煙が漂う地に花開いた仏教文化の遺産は、湯浴みの効能のみならず訪れる人々を癒やしている」とする。
雨が少ない気候のなかでの人々の祈りに触れた次の2つの節では、「神宿る『山』への祈り」で、夫神岳山頂から山麓まで「下り龍」を描いた幟で九頭龍神を連れ、恵みの雨を願う「岳の幟」を紹介し、人々が水源となる山々に神を崇めてきた経緯を説明。
また「祈りの言葉『アメ フラセタンマイナ』」では、ため池を囲み、松明(たいまつ)に火をつける「百八手」や、お地蔵様を川などに投げ込んで、怒ったり、悲しんだりさせて雨を降らせる風習など、共通する祈りの言葉のなかにある多様な祈りの形を紹介する。
【上田市の日本遺産つづく】