【上田市内】HIOKIと上小森林認証協が調印 「森林(もり)の里親」協定を締結 企業と地域が連携して森林活動展開

信州民報

(公財)HIOKI奨学・緑化基金(細谷和俊代表理事)と上小森林認証協議会(羽田健一郎会長)は1日、上田市小泉の日置電機㈱本社で「森林(もり)の里親」協定締結の調印式を行った。同協定は、県の「森林の里親促進事業」の一環で締結。社会貢献に意欲ある企業・団体と森林整備に意欲を持った地域などが連携し、森林活動を展開するために県が仲介する。今回で協定は県下142件で、東信地域では10件目だ。

式では県上田地域振興局・鈴木英昭局長の立会いで、協定者2者が協定書に調印。期間は2024年1月31日までの3年間で、協定により同基金はSGEC認証森林や上小地区森林祭で植栽苗木の提供などを行う。細谷代表理事は1995年から継続する植樹活動「ふるさとの森づくり」について、「県下の学校や公共施設の協力を受けながら、現在まで約7万本の植樹をしている」と説明。

さらに「近年、植樹の応募も少なくなり、植樹事業をどうするか検討していた」とし、「活動を継続していく意味も含め、県が進める森林の里親促進事業への参加は社会貢献・地域貢献の一歩になる。非常に有り難い」と、協定の経緯などを語る。

羽田会長は「今回の協定は、環境面では松くい虫被害林の再生と健全な森林への誘導、社会面では地元企業との絆の創造、経済面では山村地域の雇用の場となる林業振興について着実な一歩になる」とし、「上小の植樹祭は協議会を中心として行っているが、民間のみな様に参加いただくことは大変有り難い」と話した。

なおHIOKI奨学・緑化基金(2005年設立)は、教育・文化の発展に寄与することや地球規模で持続的社会を作る会社になるという日置電機の理念を具現化することを使命とし、奨学金の給付事業と緑化事業を主に活動している。

またSGEC認証森林は、持続的な森林経営や環境保全への配慮などへの一定基準を満たしていることが認証された森林で、独立した第三者機関が国際的基準に従い認証審査を行う制度。上田地域では11団体の公有林(8971㌶)が認証されて模範的な森林として管理され、上小森林認証協議会は11団体を代表して事務局を担っている。

▲調印式で協定書を持つ(写真右から)鈴木局長、細谷代表理事、羽田会長

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