【信州銘醸】コロナ収束祈願の「折り鶴」付けて 季節限定酒「ひやおろし」あす販売へ 社員が思いを込めて「千羽鶴」折る

信州民報

味覚の秋、食欲の秋、日本酒も美味しい季節―。県内各蔵の季節限定酒「ひやおろし」は、明日9日解禁。上田市長瀬の清酒「喜久盛」醸造元・信州銘醸(瀧澤恭次社長)では、コロナ収束祈願の折り鶴を下げて売り出す。

同社では、お盆明けから市内でコロナ感染者が増え始めたことを受け、瀧澤社長が「コロナ収束と上田市のマイナスイメージを払拭するために、自分たちでできることはないか」と、折り鶴を付けることを発案。「手作りの鶴に願いをのせて」と先月末から、全社員が仕事の合間を見ながら千羽鶴を折った。

不要不急の外出自粛、飲食産業の休業・時短営業などにより、同社でも清酒の売り上げが低迷。瀧澤社長は「少しでも売り上げが伸びるようにとの思いも込めた」とし、「売り上げの一部を何か形に変えて市へ寄付する予定。ぜひ味わってほしい」と話す。価格は「黒耀特別純米酒ひやおろし」720㍉㍑1421円、1・8㍑2679円。

「ひやおろし」は、手足も凍るような冬の大寒時期に仕込まれた酒を夏の間ゆっくりと寝かせ、まろやかな味わいになる秋を待って出荷される日本酒。貯蔵用の大樽から出荷用の小樽へと移す(おろす)際に、殺菌のための”火入れ”
をせず、”冷や(ひや)”のまま瓶詰めされることから「ひやおろし」と呼ばれ、香りも良く、日本酒ファンに人気が高い。

上田市内蔵元の「ひやおろし」は他に、
▽沓掛酒造=「福無量純米吟醸酒」720㍉㍑2200円、「郷の舞純米酒」720㍉㍑1650円
▽若林醸造=「山恵錦純米吟醸月吉野」720㍉㍑1760円
▽和田龍酒造=「登水ひやおろし」720㍉㍑1760円、1・8㍑3520円。
なお岡崎醸造、山三酒造では今年は「ひやおろし」としての発売はない。価格はすべて税込み。

折り鶴を下げた黒耀ひやおろし
仕事の合間を見て、折り鶴を折る社員ら

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