上田市の鹿教湯~松本市の島内を結ぶ、三才山・松本トンネル有料道路(道路延長約15・2㌔㍍)は、1日午前0時に44年の料金徴収期間を終え、無料開放された。
三才山トンネル有料道路(昭和51年供用開始)・松本トンネル有料道路(平成6年供用開始)は、東信地域と中信地域を隔てていた山地を貫く広域幹線道路で、開通により両地域の交流を促進しているほか、北関東と中京方面を結ぶ広域の物流路線としても重要な役割を果たしている。
現在は年間約380万台、1日約1万台が通行しており、昭和51年~令和1年の交通量は計画の1億934万台に対し、実績は1億3024万台(計画比119・1㌫)。同期間の料金収入も計画の554億2000万円に対し、実績は588億4000万円(計画比106・2㌫)だったことなどから、令和3年6月までを予定していた料金徴収期間を短縮し、前倒しで無料開放となった。
無料開放初日の午前は、旧料金所前には無料開放を知らせる看板が設置され、通行する車は徐行しながら旧料金所ゲートをくぐり抜けて、次々に走行。利用者の一人は「松本へは今まで青木峠を通っていた。走りやすいので、無料ならこちらを利用したい」などと話した。
なお無料開放前日の8月31日午後11時55分からは、三才山トンネル料金所付近で無料開放を宣言する式典を開催。これまで管理していた県道路公社から県に道路が引き継がれ、管理を引き継ぐ県上田建設事務所と県松本建設事務所が道路パトロールも実施した。
今後、上田建設事務所は三才山トンネル、孫六トンネルを含む3・8㌔㍍を、松本建設事務所は松本トンネルを含む11・4㌔㍍を管理する。
