【上田市】防災訓練中止から 職員対象のコロナ対応訓練行う コロナ対策で「密」を避け2回に分ける 上田城跡公園体育館

信州民報

上田市は25日、市職員を対象に新型コロナウイルス感染症に対応した、避難所開設・運営訓練を上田城跡公園体育館で実施した。新型コロナ感染症の感染脅威と自然災害へ、同時に向き合う必要があるとし行ったもの。コロナ対策として「密」を避けるため、午前・午後の2回に分けた。

29日に予定していた防災訓練が中止になったことから、この日に同訓練を実施。関係する職員を対象に市総務部危機管理防災課が中心となり、避難所運営に関わる地域自治センターや健康推進課、障がい者支援課らの職員約50人が参加した。

はじめに危機管理防災課職員が、「コロナに対応した避難所運営」について説明。「命を守る安全な場所として機能を果たすため、想定収容者数は概ね50%程度になり、衛生用品の備蓄や避難所内の割り振り、体調不良者への対応、ごみ出しなどのルールづくり、感染症対策に関する継続的な広報などが必要」と述べ、具体的な内容を伝えた。

また健康推進課職員が、避難所運営従事者の安全管理に必要な防護服、マスク、手袋、フェイスシールドなどを示し、使い方を説明。マスクや手袋については、ウイルスに触れない脱ぎ方・捨て方も伝えた。さらにその後の実習では、受付の設営・手順の確認、避難者受け入れスペースの設営を行った。

受付訓練では「列が『密』にならないようマーキングする」「衛生用品(手指消毒剤、マスク。非接触型体温計)の準備」「健康な人・体調不良者で動線を分ける」などを確認して実践。受付担当者用の防護具については、装着法も確認した。

感染拡大防止のため、避難スペース設営では「避難者一人あたり概ね4平方㍍を確保」「壁から概ね4.5㍍を確保」などのマニュアルに沿ってブルーシートを敷き、パーテーションで仕切るなど実習。一般用と要配慮者(障がい者、要介護者、高齢者ら)、妊産婦、感染疑い者(発熱者ら)、濃厚接触者の割り振り(レイアウト)を確認するなどした。

さらに災害時協定先事業者のコムパックシステム㈱による、段ボールベッドおよび間仕切り板の組立・設営も実施。職員は、感染症対応を踏まえた新たな避難所の設営法を熱心に学び、真剣に考えていた。

シートを敷き、パーテーションを設置する
段ボールベッドを組み立てる

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