青木村は4日、村民の足となっている路線バス「千曲バス青木線」を運行する、千曲バス㈱へ支援金300万円を贈呈した。新型コロナウイルス感染症の影響を受ける経済状況下で、経営がひっ迫している公共交通への支援により村民の生活路線を守り、路線維持を応援しようと行うもの。
この日は村役場で贈呈式を行い、千曲バス㈱・髙野公志副社長らが出席。北村政夫村長は「青木線は村の生命線。通勤や高齢者の医療・買い物などは定期運行していただかないとできない交通」と感謝を伝え、「バス業界全体がコロナウイルス予防のために大変なダメージを受けている。小さな村なので大したことはできないが、気持ちだけ支援金を贈呈させていただく」と話し、目録を贈った。
髙野副社長は感謝の言葉を伝え、「厳しい経営状態の中のコロナで、非常に苦しいところに大変助かる。これをもとに地域の活性化の足として使命を全うし、頑張っていきたい」と話した。
なお同社は、コロナ禍で定期路線バスが前年同月と比較し、利用者70㌫減少の状態。緊急事態宣言時に運休していた高速バスも現在は運行再開しているが、利用者数は1便につき平均4~5人ほどという。貸し切りバスも学校行事がなく募集もできない情勢で、前年同月から95㌫減少している状況だ。
同社営業部・白鳥明部長は「路線バスを維持していくためにも高速・貸し切りバス収益のなかで保ってきたが、東京五輪の延期や緊急事態宣言の発動などで一気に乗客が減少した」と厳しい状況を説明。さらに「路線バスは不特定のお客様が利用できる乗り物。飛沫感染予防シート設置や運行ごとの車内の除菌、換気をして極力、バス車内での感染を起こさないように努めている」と、感染予防対策について語った。