上田市の上田道と川の駅おとぎの里にこのほど、釣り人などが着用するゴム製の胴長10着が、匿名の地域住民から寄贈された。おとぎの里の「持続可能な豊かな地域の創造」を目指した多様な活動、千曲川の自然を生かした活動を応援しようと贈られたもの。おとぎの里では「これまで積み重ねてきた子どもらの川遊びや河川学習、河川調査会などの活動に有効利用させていただく」とする。
同おとぎの里は平成22年にオープンし、今年10周年を迎えた。会員が「ふるさと部会」「安全・安心部会」「てらこや部会」「あきない部会」「総務部会」「交流・観光部会」に分かれ、自然環境を守り、学びの場を作り、伝統技術・文化を継承し、安全で美味しい食の提供をするなど多様な活動を行っている。
開設以前から、有志が千曲川を中心に地域振興の拠点づくりに取り組んできた歴史があり、「原点は平成6年、川に流れつく大量のごみを前に『ごみを捨てない大人をつくろう』と、子どもたちとの川遊びや川の勉強会を始めたことにある」とする。そして地元住民も共に美化活動、遊歩道整備、魅力アップ活動などを進めてきた。
千曲川に親しむ活動では、川に棲む生物の観察や川の状態調査、親水体験、鮎のつかみ取りや稚魚の放流などを行い、「地域の子どもたちはもとより、首都圏などからも子どもらが来て、サケの放流などの体験を楽しんできた」と話す。
昨年の台風19号で被災した川の駅は現在、復旧工事中のため立入禁止となっている。また新型コロナにより、自然に親しむ活動などを制限してきたがこのほど、対策を講じて少しずつ活動を再開。8日(土)は「かぶと虫育て隊」(朝5時~7時)、「川の調査会」(午前10時~12時)を開催予定だ。申し込み・問い合わせは、おとぎの里 ℡ 0268-75-0587 へ。