新型コロナウイルスの終息を願って―。東御市の地域おこし協力隊で彫刻家の堀田光彦さんはこのほど、県の「頑張るアーティスト応援事業」の採択を受け、サンドアート作品「地域を護る砂のアマビエ」の市内への設置を進めている。15日には市中央公民館入口付近で制作を行い、台風19号災害を象徴する土砂の中から「アマビエ像」が姿を現した。
堀田さんは台風19号災害で堆積した土砂を使い、「復興への象徴に」とサンドアート作品を制作=本紙既報=し、現在も市役所北御牧庁舎玄関前に展示中だ。台風で北御牧庁舎横の立体駐車場に多く流れ込み、堆積した土砂を使用した作品は反響も大きかったという。
今回のサンドアート作品も同じ土砂を使用して彫刻するもので、アマビエ像は180㌔㌘の土砂を使った、高さ約70㌢㍍の作品。災害からの復興を象徴するとともに、コロナ禍の終息を願う「希望の像」とする試み。
この日、中央公民館入口前で制作した堀田さんは「公民館は人が多く訪れる場所。密にならないことや新しい生活様式などをみんなで心がけながら、東御市で感染者が出ないことを祈って作る」とし、「毎回ここを通るたびにアマビエ像を見て、コロナ対策など意識してもらえたら」と話し、制作に励む。完成した愛らしい姿のアマビエ像は、人々にコロナ対策の継続を訴えるとともに元気を届けている。
なおアマビエ像は人の行き来が多く、発信力がある公共施設などに展示予定で、中央公民館のほか海野宿歴史民俗資料館付近や田中駅入口、芸術むら公園内(場所は選定中)の計4カ所を予定している。今回は制作過程も動画で撮影し、公開を予定。
なお動画撮影は、市地域おこし協力隊・下岡稜児さん(商工観光課所属)の協力で行った。