チャイルドラインうえだ運営委員会(小林彰委員長)は14日、上田市庁舎で記者会見し、2019年度の事業報告をした。チャイルドラインうえだが子どもたちの現状を広く地域に届けるために発表するもので、この日は2019年度のチャイルドライン受付状況や相談内容の傾向、新型コロナウイルス感染症に関連した子どもの声などについて報告した。
小林委員長は「チャイルドラインは子どもに『心の居場所』を提供しようという取り組みの一つ。2019年度の報告を、データをもとにお伝えする」とあいさつ。2019年度にチャイルドラインうえだでは全国の子どもたちからの電話3969件を受け、そのうち県内の子どもたちからの電話は219件だった。県内の子どもたちがチャイルドラインにかけ、つながった件数は2264件(子どもたちが実際に発信した数は6704件)だった。
またチャイルドラインうえだで受けた電話3969件のうち、会話が成立した1134件の相談内容は、「自分」に関するものが464件、「学校」が323件、「性」が163件、「家庭」が113件などと報告。
新型コロナウイルス感染症の影響については、2月28日から4月30日まで、全国で新型コロナウイルスに関連して子どもたちから電話があったデータを示し、「友だちと会えなくなった」「新学期不安」「大会中止による落ち込み」「親子関係の悩み」などの内容のものがあったという。
チャイルドラインは18歳以下の子どもたちの話を聴く活動で、全国では39都道府県・68団体が活動する。チャイルドラインうえだは2006年10月に電話受付を開始し、今年度で15年目。14年間で約5万3000件の電話を受けてきた。毎年行う受け手のボランティア養成講座は延べ153人が受講し、うち約3割の35人が現在電話の受け手としてボランティア活動を実施。現在は受け手の『三密』を避ける観点から、回線(受け手などの人数)を減らして受付している。
また子どもたちの現状や社会全体で子どもたちを支えていく取り組みを広く知ってもらおうと、一般も参加可能な公開講座を9月12日(土)午後1時~、上田市のひとまちげんき・健康プラザうえだで開催。上田市が協力する。問い合わせはチャイルドラインうえだ事務局℡090-3565-7086へ。